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エッセイ170:コミュニケーションを難しくしている要因はこれだけある!

 身近な問題を解決する場合に、目の前にあるデータを駆使して問題発生の要因を分析します。それらのデータ活用の仕方を工夫すれば、様々な角度から分析できることが分かってきます。発想の転換とか、考え方の柔軟性というのは、そういうことの繰り返しから閃いてくるように思います。余談になりますが、日本地図を逆さまにして見る、或いは横にして観察すると、別の国のような錯覚をしたことがありました。いつも同じ方向から考えるのではなく、時には角度や視点を変えてみることで、思わぬ解決策が導かれることだって考えられるのです。
 そこで今回は、コミュニケーションを難しくしている要因をまとめ直してみたいと思います。難しくしているのは、結局、常に同じ見方・考え方をしていることがあげられそうです。その要因の多さに、もっと幅広い視点で原因を追求すれば、ジャストフィットの原因が容易に抽出できると思うのです。

コミュニケーションを難しくしている要因はこれだけある!

 かなり以前の研修でしたが、約100名の受講者に次のような質問をしたことがあります。
 Q「コミュニケーションを図ることは、簡単ですか?それとも難しいですか?」と。
 “簡単です”と挙手した方が3名、“難しいです”の方が約60数名、手を挙げなかった残りの方々はケースバイケースだったり、チョッピリ決断力が乏しかったり、全く無関心だったのか……。そんな結果になりました。このような質問をする時は、多くの場合、二者択一にしております。その理由は、三者択一(簡単/どちらでもない/難しい)にすると、“どちらでもない”や“普通”などの中間層が増えて、明確にならないことが多いからです。
 私は、補足説明を添えてこう返答しております。
 「私は“難しい”を大前提として対応しています。しかし、コミュニケーションがしっかり図れたケースを振り返ってみれば、その要点さえ押さえておけば“簡単です”に至ると実感することもあります。それは、コミュニケートする相手のニーズを想定して、コミュニケーションが成立するような進め方を事前に考えたり、資料や道具などを準備して作戦を立てて対処できた時です。相手のニーズや考えていることを把握すれば、思いのほか容易にコミュニケーションが成立すると思うのです。そう思いませんか」と。
 それは、「元来コミュニケーションを図ることは難しいことである、と常に意識することであり、対話の中で、相手のニーズやウォンツを把握することがキーポイントである」ということになってきます。改めて、コミュニケーションの定義を思い出してください。「コミュニケーションとは、何らかの手段で、あらゆる情報、または意思・感情の伝達、交換、共有化を行う活動」ということを。
勇気をもって“簡単です”と挙手した3名は、私が申しあげたことを、無意識に、ある時は意識的に実践している数少ない方々であろうと、ただただ尊敬しました。今まで、コミュニケーションを図ることに苦労した経験を、日常の生活で活かしていらっしゃると想像できます。

 さて、「常にコミュニケーションを図ることは難しいと意識すること」と述べましたが、難しくしている要因が必ずあるはずです。それが今回のテーマであり、頭を空っぽにして捻り出してみました。以下、コミュニケーションを難しくしている要因のオンパレードです。

 ①相手の関心やニーズを把握していない。
 ②日々の信頼関係:あの人は…(言行不一致。評論家。相手によって言うことが違う。裏切る。言いふらす。噂話をする。告げ口をする。考え方がよく分からない。…)
 ③固定観念や先入観:あの人なら…。あの事なら…。あそこの会社なら…
 ④(③と似ていますが)独断や偏見:あいつなら当然…。あの人なら言いそうなことだ。…
 ⑤知識の差:専門家と素人。ベテランと新人。大人と子供
 ⑥立場の違い:上司と部下。経営者と従業員。売り込む側と買う側。作る側と使う側
 ⑦錯覚:聞き違い。言い間違い。勘違い。思い違い。早とちり。憶測・推測
 ⑧コミュニケーションの限界:コミュニケーションロス。コミュニケーションギャップ
 ⑨コミュニケーションスキルの限界:傾聴姿勢と聴き取る能力。プレゼンテーション能力
 ⑩誤解される言葉:曖昧。抽象的。難解。不明確。不明瞭。専門用語。外国語
 ⑪人間には感情があり、その感情は一定ではない:反感。面白くない。嫌悪感。興奮。意気消沈
 ⑫自分本位:自分自身に都合のいいように聞く、解釈する、判断する。
 ⑬自己防衛本能:現状を失いたくない。自分を守りたい。都合の悪いことは耳を塞ぐ。
 ⑭姿勢や態度:服装(だらしない、TPOに合わない)。横柄な態度。無表情。相手を見ない。
一方的に話す。熱意が無い。傾聴姿勢の欠如。聞き取れない。
 ⑮TPOS:時間帯。場所。位置。状況。タイミング。コミュニケーションスタイル

 円滑なコミュニケーションを実現するためには、次のことを日々実行することだと思います。仕事・会議・ミーティング・商談・面談・研修会・発表会・講演会・日常会話などのコミュニケーションの場面で、上手くいった時も、失敗に終った時にも、自分事として、その原因(上手くいった原因、失敗した原因)分析をやることです。着眼点は、「コミュニケーションを難しくしている15の要因」で十分カバーできると思います。最初は時間がかかっても、慣れてくれば数分でできます。“謙虚に素直に看脚下”することを継続して積み重ねることで、目に見えて進歩すると思います。

 最後に、私が納得している名言を紹介しましょう。

「良好なコミュニケーションは、お互いの信頼感の中で成立する。お互いの安心感の中で生まれる」 

 信頼感とか安心感は、どうやったらお互いの心の中に芽生え、成長促進できるものでしょうか?
 それは、健全な人間観、仕事観を絶対的信念として持つこと、日々心を耕して小さな努力行動を積み重ねことだと思います。その努力が「三日坊主」で終ったとしても、また実行すれば良いのです。三日坊主を積み重ねるのです。考え方や行動の一貫性が、気がつけば信頼関係という宝物を授けてくれると信じています。
                                                                         (2018.7.25記)

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